簿記3級仕訳問題80本ノック(その1)

10問ずつ掲載しております

末尾の答えを押すと、解答と解説が表示されます。

問題 1

土地100,000円を購入し、仲介手数料2,000円、登記料3,000円とともに小切手を振り出して支払った。

借方科目 金額 貸方科目 金額
土地 105,000 * 当座預金 105,000

■ 土地を購入⇒土地(資産)の増加⇒借方

* 付随費用は固定資産の取得原価に含める

100,000円+2,000円+3,000円=105,000円

■ 小切手を振り出した⇒当座預金(資産)の減少⇒貸方

POINT !

固定資産を取得する際の付随費用には、仲介手数料、登記料、据付費、引取運賃などがあります。これらの付随費用は固定資産の取得原価に含めます。

問題 2

期首において、備品(取得原価1,000円、既償却額600円)を500円で売却し、代金は月末に受け取ることとした。なお、間接法により 記帳している。

借方科目 金額 貸方科目 金額
備品減価償却累計額 600 備品 1,000*
未収入金 500 固定資産売却益 100

■ 備品を売却した⇒備品(資産)の減少⇒貸方

 * 間接法により記帳⇒備品の取得原価1,000円を減らす

■ 間接法により記帳⇒備品減価償却累計額の減少⇒借方

■ 代金は月末に受け取る⇒未収入金(資産)の増加⇒借方

■ 貸借差額⇒貸方⇒固定資産売却益(収益)

  帳簿価額400円(1,000円-600円)よりも高い価額(500円)で売れた⇒売却益

問題 3

得意先島根商会が倒産し、同社に対する売掛金10,000円(前期に発生)が貸し倒れた。なお、貸倒引当金残高が8,000円ある。

借方科目 金額 貸方科目 金額
貸倒引当金 8,000 売掛金 10,000
貸倒損失 2,000

■ 前期の売掛金の貸倒れ(前期の債権には貸倒引当金が設定されている)⇒貸倒引当金(負債)の減少⇒借方

■ 貸倒引当金を超える分⇒貸倒損失(費用)の発生⇒借方

POINT !

前期に発生した売掛金の貸倒れについては、貸倒引当金勘定を減額し、それを超える分は貸倒損失勘定で処理します。

問題 4

現金の実際有高が帳簿残高より54,000円不足していたため、かねて現金過不足勘定で処理しておいたが、その原因を調査したところ、通信費124,000円が記入漏れであること、ならびに保険料の支払額225,000円を354,000円と誤記入していたことが判明した。なお、残 額については原因不明のため、雑損または雑益として処理することとした。

借方科目 金額 貸方科目 金額
通信費 124,000 現金過不足 54,000
雑損 59,000 *2 保険料 129,000*1

■ 通信費の未記帳⇒現金過不足の減少

■ 保険料の修正⇒現金過不足の増加

■ 現金過不足の雑損への振り替え⇒現金過不足の減少

 *1 354,000円-225,000円=129,000円

 *2 54,000円+129,000円-124,000円=59,000円

問題 5

大阪商事から商品1,000,000円を仕入れた。注文時に手付金500,000円を支払っており、差し引いた残額については約束手形を振り出して支払った。

借方科目 金額 貸方科目 金額
仕入 1,000,000 前払金 500,000
支払手形 500,000*

■ 商品の引き取り⇒仕入(費用)の発生⇒借方

■ 手付金を差し引く⇒前払金(資産)の減少⇒貸方

約束手形の振り出し⇒支払手形(負債)の増加⇒貸方

 * 1,000,000円-500,000円=500,000円

問題 6

先月の従業員給料から差し引いた所得税源泉徴収税額190,000円を、現金で納付した。

借方科目 金額 貸方科目 金額
所得税預り金 190,000 現金 190,000

■ 現金で納付⇒現金(資産)の減少⇒貸方

所得税預り金の納付⇒所得税預り金(負債)の減少⇒借方

POINT !

源泉所得税の預り金を預り金勘定で処理することもあります。

問題 7

出張中の社員から、当座預金口座に10,000円が入金されたが、その内容は不明である。

借方科目 金額 貸方科目 金額
当座預金 10,000 仮受金 10,000

当座預金口座に入金⇒当座預金(資産)の増加⇒借方

■ 入金の内容は不明⇒仮受金(負債)の増加⇒貸方

問題 8

松山商事は商品480,000円を売り上げ、代金を山下商事の商品券で受け取った。

借方科目 金額 貸方科目 金額
受取商品券 480,000 売上 480,000

■ 商品の売り上げ⇒売上(収益)の増加⇒貸方

■ 受取商品券の受け取り⇒受取商品券(資産)の増加⇒借方

問題 9 4月27日 会計係は小口現金係から次のような支払いの報告を受けたので、ただちに小切手を振り出して小口現金を補給した。 通信費4,000円、旅費交通費20,000円、消耗品費3,000円

借方科目 金額 貸方科目 金額
通信費 4,000 当座預金 27,000
旅費交通費 20,000
消耗品費 3,000

■ ただちに小切手を振り出して補給⇒ 当座預金(資産)の減少⇒貸方

■ 支払いの報告

  通信費(費用)の発生⇒借方

  旅費交通費(費用)の発生⇒借方

  消耗品費(費用)の発生⇒借方

問題 10 内容不明の仮受金300円は、津田沼商会から注文を受けた際の手付金の受取額100円と水道橋商事に対する掛け代金の回収額200円であ ることが判明した。

借方科目 金額 貸方科目 金額
仮受金 300 前受金 100
    売掛金 200

■ 仮受金(負債)の内容判明⇒仮受金(負債)の減少⇒借方

■ 手付金と判明⇒前受金(負債)の増加⇒貸方

■ 掛け代金の回収と判明⇒売掛金(資産)の減少⇒貸方